花嫁道具として大切に受け継がれた「リネン」のお話

やあ、みんなこんにちは!タオルパパだよ。 先日ママから、ご近所の娘さんが結婚したことを聞いたよ。なんでも国際結婚だそうで、当分の間は日本に住むけれども、仕事の都合によっては旦那さんの母国のドイツに移住することになるかもしれないとか。そんな話を聞いていたら、ふと思い出したことがあったんだ。それは、ヨーロッパで「花嫁道具」として大切に受け継がれていた、「リネン」の話・・・今回は、それをみんなに紹介してみるよ。

タオルパパ

■花嫁道具としてヨーロッパで受け継がれた「リネン」

日本では昔の習慣で、女性が結婚した時に、大きなタンスや鏡台(ドレッサー)といった家具を「花嫁道具」として新居に持って行くことがあったのは知っているかな?もちろん今でも、地域によっては盛んに行われている習慣なんだけど、現代の住宅事情やいわゆる「ジミ婚」の影響もあって、以前よりもシンプルになってきているようだね。

話を元に戻そう。
世界の各地にも、そんな「花嫁道具」の風習はあるのだけども、ヨーロッパのドイツ周辺地域では、女性が結婚する時には一生分の「リネン」をセットで持たせるというものがあるそうなんだ。

ここで言う「リネン」とは、シーツや枕カバーなどの寝具や、タオル全般のこと。例えば、タオルなら、イエローセット、ブルーセット、ピンクセット、という風に、色別に揃えたものや、刺繍でイニシャルを入れたもの、おばあちゃんが結婚した時に嫁入り道具として使ったものをプレゼントすることもあるそうだよ。

ヨーロッパではその昔、家の中でのシーツやタオルの取り扱い方が、家事能力のバロメーターと言われていたんだ。さすが、お客様専用の「ゲストタオル」という習慣が生まれた地域だけのことはあるね。

だからこそ、女性が家事を取り仕切っていた時代(今は男女平等・・・!)、花嫁道具の一つとして持たせるという習慣が生まれたのだろう。ただ、こういった習慣も日本と同じく、ごくシンプルになってきているようだけれどもね。

■服もシーツも同じ呼び名?何種類かあるリネンの意味

「リネン」という言葉は、洋服の素材を指す言葉として使われることがあるよね。
「寝具類がリネンで、洋服もリネン・・・?」
と、不思議に思うかもしれないから、少し説明しておくよ。
元々、「リネン」とは、麻の一種を指す言葉なんだ。フラックス(和名では亜麻、フランス語ではリンネルというのだけれど)という植物から作った糸や布のことをリネンというんだね。

日本でいう「麻」というと、ざっくりしていて、ちょっとチクチクするようなイメージを持つ人もいるかもしれないけれど、リネンは滑らかで肌触りが良く、高級素材として扱われてきた繊維なんだ。その歴史は非常に古く、古エジプト時代から使われていたと言われているよ。

昔のシーツやタオル類は、多くをリネン素材で作られていたから、長い歴史の中でいつの間にか「リネン=シーツなどの寝具やタオル」という図式ができあがり、やがて素材そのものの意味に加えて、そのカテゴリを丸ごと表すようになったんだね。

ちなみに、ホテルなどの「リネン室」というのは、後者に由来するものだよ。

リネン素材はとても丈夫で、大切に使えば100年使えるとも言われているんだ。上で紹介したように、祖母から贈られて代々受け継がれるという意味では、何だか日本の着物ともイメージが重なるね。

結婚する女性の幸せを願い、代々受け継がれてきた大切な何かを贈るのは、世界中どこの家族も同じかもしれないね。

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タオルパパです。よろしく!タオルママには知識量は負けるけど、これでも色々物知りなんだ!製品や技術などの話は、タオルパパから伝えていくよ!

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